ガイドブックのガイド
チェンマイや北タイを旅行しようとして日本語のガイドブックを開くと、その情報量の少なさに驚かされる。日本人旅行者の多いチェンマイでもせいぜい10数ページが割かれている程度で、しかも写真が多く、寺院であればその歴史的な背景や内部の説明といった、見どころをより深く理解するための解説はきわめて貧弱なレベルにとどまっている。これでは、実際の旅行中はもちろんのこと、事前のプランニングを楽しむのにも充分とは言えないだろう(著者および出版社のみなさま、ゴメンナサイ)。
一般的に、タイのプリント・メディア文化は未発達だと言われているが、それでもやはりチェンマイに関するガイドブックや地図の品揃えは現地チェンマイが一番だ。特に、現地で発行されている英語のガイド、地図の類はかなりの数が出回っており、内容もバラエティに富んでいて、単なる旅の道具としてだけでなく、文化理解の参考書としての価値があるのではないかと思われるくらい質の高いものも少なくない。
このコーナーで紹介しているガイドブックと地図は、ほとんどがチェンマイの書店で購入したものだが、今では見かけなくなってしまったものも含まれている。チェンマイおよび北タイを旅する方は、現地に着いたら一度これらの店に出向いて、試しに中味をのぞいてみてはいかがだろうか。もしかしたら、旅の友として、長く付き合える一冊に出会えるかもしれない。
ガイドブック
■クー・ムー・キン・アローイ・チェンマイ
発行:サムナックピムセンデート社
ISBN:978-616-7016-24-5
価格:195B
この国の経済発展に伴って、かつては外国人がほとんどであったチェンマイを訪問する観光客は、この数年でタイ人が圧倒的に多くなった。
彼らは、主に自家用車で当地を訪れ、年末年始やソンクラーン、ローイクラトンなどのイベント時期は、市内・郊外を問わずホテルは満室、レストランやみやげ物店、市場などは他県ナンバーの車で駐車場はあふれひどい交通渋滞を引き起こす、というのはもはやチェンマイでは普通の光景となっている。
そして、そんな状況の中では遅すぎると言えるくらいなのかもしれないが、ついにタイ語のタイ人観光客のためのチェンマイのガイドブックが相次いで上梓され始めた。そのうちの1冊が、この“クー・ムー・キン・アローイ・チェンマイ”だ。
タイトルは、“チェンマイでおいしいものを食べる参考書”というような意味になるだろうか。英語で“good eats guide”とサブタイトルが添えられている。また、表紙には“城壁の中やドーイステープ、スワンドーク、ニマーンヘミン、リムピン地区を食べに行き、遊び(エーウというカムムアン(チェンマイ語)を使っている)に行く”というコピーが記載されている。
そのことからも分かる通り、内容的には城壁の中、ドーイステープエリア、スワンドーク〜ウワラーイ、ニマーンヘミン、ピン川沿い西側、ピン川沿い東側とチェンマイを6つのエリアに分け、それぞれの観光スポットとレストランを紹介している。といっても観光スポットの紹介は寺院を中心にわずかで、メインはタイトルの通りレストランの紹介だ。
紹介されているレストランは、全部で97軒。当然タイ料理が中心だが、イタリア料理、日本料理、喫茶店(ケーキ屋)などもある。全体的に麺類の店が多いのは、タイ人の好みを反映しているのだろうか。各エリアの最初には店の所在地を示す地図がついているが非常にザックリとしてもので、タイ人であってもこれだけで店にたどり着くのは結構大変なのではないかと思ってしまう。
それぞれの店の紹介は1ページに1店舗づつまとめられており、上部に場所、営業時間、定休日、電話番号、味の評価(星5つが満点)、席数、1人あたりの大まかな予算などが記されている。タイ語が読めなくてはわからない項目もあるが、だいたいのところは理解できるだろう。また、本文中でお勧めの料理は太字で表示されているので、もし行った店でメニューがタイ語しかなくて言葉も通じず困った時などは、この太字の部分を指差せば何とかなりそうなほか、写真も店舗の外観や看板が1点、料理の写真が2点づつ載っているので、料理を注文する時だけでなく、トゥクトゥクなどに行きたい店を示す時にも役に立つ。
タイ人向けのガイドブックのため、載っている店すべてが日本人旅行者の好みに合うかどうかはわからないが、このサイトで紹介している店もかなり載っており(お粥屋のデーン2やルーの店、ラープヨーンなんかが出ているのにはちょっとビックリしたが)、十分使えるのではないだろうか。
特にリピートトラベラーなら、持っていて絶対に損のない1冊だと思う。ちなみに、自分は日本とチェンマイに1冊ずつ置いてあり、ちょっと暇な時にペラペラとページをめくったりして“次回チェンマイを訪れたらここに食べに行ってみよう”などと考えながら楽しんでいる。
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■たっぷりチェンマイ!
著者:岡本麻里・古川節子
発行:情報センター出版局
ISBN:987-4-7958-3413-2
価格:1,600円(税別)
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サブタイトルに「タイの古都をまるごと楽しむ町歩きガイド」とついている通り、日本語ではおそらく唯一の、チェンマイに特化したガイドブックだ。
A5版で横長、全部で160ページほどを「ロマンたっぷり!」、「人情たっぷり!」、「楽しみたっぷり!」と大きく3つのコーナーに分けている。が、ガイドブックとしてはこの分類にはあまり意味があるようには思われず、ぞれぞれのコーナーに旅行情報とチェンマイ人へのインタビューなどの読み物ががちりばめられている。
「ロマンたっぷり!」では、お堀の中の旧市街にあるものを中心に10以上の寺院が掲載されているいるほか、ウワラーイ通りの銀製品をはじめとするチェンマイの工芸品、ヴィアン・クムカームなどもガイドしている。“2大寺院を回る”と“歴史を学ぶ”と2つに分けた旧市街の散策お勧めコースやヴィアン・クムカームの遺跡巡りルートなど、実際にチェンマイを旅する際に役立つ地図もある。
「人情たっぷり!」では、チャルンラート通りにある古い建物を利用したショップやレストランをひとつひとつ写真つきで紹介したり、ワローロット&トンラムヤイ市場で売られているものの写真クリップ、さまざまなタイ北部料理を食材やレシピとともに紹介している。特に料理と食材のコーナーはこのガイドブックの中でも出色の出来で、ここを丹念に読み込んでレストランに行けば、チェンマイでのグルメライフが充実すること間違いなしだ。料理名などすべてにタイ語がついているので、店でそれを指差してオーダーすることも可能なつくりになっている。
ほかに、チェンマイの一般家庭の台所や調理道具の紹介など、普通の旅行者ではなかなか見ることのできないコンテンツもあり、タイ料理が好きな人にとっては大いに興味をそそるであろう
「楽しみたっぷり!」では、ニマーンヘミン通りのショップ、レストランなどを販売しているグッズとともに地図つきで紹介したり、ターペー通り、ナイトバザール周辺のショップやレストラン、寺院を紹介しているほか、レストラン&カフェガイド、市場巡りや料理&マッサージスクールの案内などがある。レストランは、このガイドコーナーだけでなくニマーンヘミン通りの紹介の中にもあったりして一覧性がなく「あれ、さっき見たレストランはどこに載っていたっけ?」とまた探してしまったりして、ガイドブックとしての使い勝手、という点からはやや難がある。また、博物館や市場巡りのページもあるのだが、おそらくスペースの都合からだろう紹介されている数もそれぞれの文章の中身も少なくてちょっと情報量が不足しているような気がする。前2つの章の情報量と奥の深さがすごいだけに、この章は色々な情報をちょっと詰め込みすぎたカンジで、散漫な印象を受けてしまうのが残念だ。
ともあれ、チェンマイについてここまで色々なことを調べて、インタビューなども丹念に行って、このガイドブックを上梓したその労力には頭が下がる思いだ。それができたのも、きっと著者の方はチェンマイが大好きだからだろうし、写真などからチェンマイに対する愛情が伝わってくるところがまたすばらしいと思う(それが自分のような素人ではない、まさにプロの仕事というものだ)。
著者のお2人は写真を専門にしているようで、このガイドも全編4色カラーで写真を大変豊富に使用していて、チェンマイを実際に旅行する時にはもちろん、チェンマイを訪れる前後にパラパラと眺めているだけでも楽しめると思う。
一方で、ホテルの情報はまったく載っていないなど、ガイドブックとしての要素を完全に満たしているとは言えない面もあり、これ一冊でチェンマイ旅行のすべてが揃う、というわけではないので、オーソドクスなガイドブックは別に持ち、街歩きの時には併用する、というのが使い方としてはよいかもしれない。
チェンマイを旅行する際には、持って来て絶対に損はしない1冊だ。
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■EXPLORING CHIANGMAI 〜CITY,VALLEY&MOUNTAINS〜
著者:Oliver Hargreave
発行:Within Books
ISBN:974-86437-7-8
価格:495B
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タイトルの通り、チェンマイを旅(explor)するためのガイドブックだ。チェンマイ(県)だけに特化したガイドブックとしては、おそらく最もクリエイティブにすぐれ、情報量も豊富で、自分がチェンマイを長年旅している中で最も活用しているガイドブックでもある。
写真のものは第3版で、版を重ねるごとにページ数が増え情報量が充実してきている。全210ページが4色カラー印刷で、内容は大きく“Introduction To Lanna”、“Chiang Mai City Sights”、“Touring Valley&Mountains”、“The Mountain Peoples”、“Enjoying Life In Chiang Mai”、“Practical Information”に分かれている。冒頭には“Tips For First-Time Visitors”として、チェンマイを初めて訪れる旅行者に対して、街の簡単な構造と見どころ、それらを見て回るための方法(この本では自転車利用を勧めている)について記載している。
“Introduction To Lanna”ではチェンマイの歴史、人々と文化、祭りについて、古いモノクロ写真などを豊富に入れながら解説している。メンラーイ王、チャオ・カーヴィラ、サーラピーと精霊崇拝、仏教などをコラムで説明し、チェンマイという街の歴史や文化について理解できるようコンパクトにまとめられている。
“Chiang Mai City Sights”は、チェンマイ市内中心部にある観光スポットを紹介しているこのガイドブックのハイライトだ。歴史的建造物、主要寺院、そのほかの寺院、寺院以外の観光スポットにコーナー分けし、たくさんの見どころを詳細に説明している。圧巻は主要寺院のコーナーで、美しいイラストを豊富に使用し、寺院内にあるチェディ(仏塔)、ヴィハーン(本堂)のパーツを詳細に解説(例えば、チェディの最上部は蓮のつぼみを象り、究極の解放を表しているとか)した上で、ワット・チェディルアン、ワット・プラシンなどについては斜め上空から寺院全体を見下ろした形のイラストで、寺院内の各建造物について記載しており、これを見れば寺院を訪れた時に、より理解を深めながら内部を見て回ることができるだろう。
ほかにもターペー通り一帯からピン川周辺のウォーキング・ツアーのモデルコースをマップ付きで紹介するなど、チェンマイが初めての旅行者にも簡単に自分の足で街歩きができるような情報も掲載されている。
“Touring Valley&Mountains”は、チェンマイ県内の地方部を紹介しているコーナーで、東西南北を8つのエリアに分け、それぞれに詳細なマップを付けた上で見どころを案内している。やはり市内観光のコーナーと同様に、“ドーイステープに歩いて登る”、“タイの象”、“古い寺院建築”といったコラムで掘り下げた内容をサポートしつつ、メインの本文ではさまざまな見どころや、宿泊、食事などの旅行情報を掲載している。コーナーの冒頭には、これら地方部に行く場合の交通手段やお勧めの地図やその入手手段なども書かれていて、かゆいところに手が届くというカンジだ。プラーオやメーチェームなど、普通の旅行者はまず地名すら知らない人がほとんどであろう街まで紹介されており、ここに載っているすべてのエリアをこのガイドブックを使ってじっくり回るとしたら、とても2週間でも足りないだろうが、リピートトラベラーなら“次はどこに行こうか……”と色々計画を立てたりするのも楽しいだろう。
“The Mountain Peoples”は各山岳民族について、“Enjoying Life In Chiang Mai”はレストランやパブ&バーなどのナイトライフ、工芸品ショッピングスポット、“Practical Information”はホテル、航空会社、病院、レンタカー&旅行会社などがイエローページ風に紹介されている。レストランやホテルなどは非常にシンプルに書かれており、これだけでなかなかどこにするかを決めたりするのは難しいだろうが、レストランのコーナーには“助けて!メニューに200以上の料理が載っている!(その中からどうやって食べ物や飲み物を選んでいったらよいか)”といった、タイを旅したことがある人なら誰でも一度は困ったことがあるような事柄をコラムとして取り上げており、チェンマイのみならずタイ旅行全体でも役に立つような情報もある。
地図だけで33点、写真やイラストはとても数え切れないほどが掲載されており、文章を含めてガイトブックとしてはもちろんのこと、日本に帰ってからもパラパラ眺めているだけで楽しくなったり、懐かしくなったり……またチェンマイに行きたい、という気持ちにさせる内容だ。
チェンマイ県(一部ラムプーン県を含む)だけしか載っていないため、それ以外のタイ北部も旅行するという人にはロンリープラネットのCHIANG MAI & NORTHERN THAILAND
を勧めるが、チェンマイだけを観光する人、また自分のようなチェンマイをたびたび訪れるリピート・トラベラー、そしてチェンマイにロングステイ、もしくは住んでいる人にとっても、初めて知るようなことがきっと載っていることだろう。
チェンマイに関わりのある人、すべてに強くお勧めしたい1冊だ。
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■FOOD PARADISE:CHIANGMAI RERTAURANTS 2006-2007
発行:ChiangMai Restaurant Club
ISBN:974-94915-1-3
価格:120THB
「レストラン」のコーナーで紹介しているヒム・ポーチャナーのオーナーが理事を務め、市の主要なレストランやパブなどの飲食店の多くがが加盟している「チェンマイ・レストラン・クラブ」発行の食専門のガイドブック。編集はフリーペーパーの“CITY LIFE”が手がけている。
A5判、約120ページという持ち歩きにも手頃なコンパクトなサイズの中に、タイ料理、日本料理を含む世界各国料理のレストラン、さらにはフードコート、パブ&バーやデリカテッセンまで、正確にはわからないが、おそらく150軒以上が紹介されており、普段滞在中はタイ料理しか口にせず行く店もついつい固定化しがちな自分は、「チェンマイの飲食関係の店はこんなにもバラエティに富み、また数が多かったんだ」と改めて驚かされた。
メインのお店紹介は、1ページに3軒ずつ、概要と住所・電話、営業時間、ウェブサイトのURLが英語とタイ語で掲載されている(巻末にはマップも綴じ込まれている)ほか、2人で行った時の料理のおよその予算、ライブバンドが入るか、送迎サービスや個室、日本語メニューの有無などが記号で示されており、見た目のスペース以上に情報が盛り込まれている。店によってはさらに太字でお勧め料理も載っており、実際に店に足を運んだ時にも活用できる。説明文の量も非常に少ないが、編集に携わっている“CITY LIFE”のライターの力量が優れているのだろう、無駄がなく、かつ読み手にとっては興味をそそり「一度行ってみようか」という気持ちを呼び起こすようなセンテンスで埋めつくされている。
店舗の紹介以外にも、もしかしたら“CITY LIFE”からの転載かもしれないが、北タイ料理の解説、オーダーのしかた、チップについてといった実際の食事に役立つ情報から食用の虫や唐辛子の種類ごとの辛さの数値比較のような記事のページまでが掲載されており、楽しめる。
掲載されている店の数があまりにも多いため、短期間しかチェンマイには滞在しない、あるいは初チェンマイの人にはかえって使いにくい(タイ語も英語も苦手な個人旅行者がホテルのコンシェルジュに店の予約を頼むのには便利と思う)かもしれないが、自分のようなリピーターや在住の方は持っていて損のない1冊だ。
スーツケース以外にもさまざまな旅行用カバンが揃っている
■A MOTORCYCLE GUIDE TO THE GOLDEN TRIANGLE
著者:David Unkovich
発行:Silkworm Books
ISBN:974-7100-36-3
価格:395THB
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タイトルの通り、バイクを使ってタイ北部を旅する人のためのガイドブック。タイトルには「ゴールデントライアングル」とあるが、チェンマイを起点としてチェンラーイ、ナーン、パヤオ、プレー、ラムパーンなどの各方面を幅広くカバーしている。
体裁や内容は、実用に徹した至ってシンプルなつくりで、版型はツーリングの途中でもすぐに取りだして見ることのできるポケットサイズ。200ページ強あるコンテンツも、ルート別の簡単なコース説明に、その中のポイントとなる地点間の距離、所要時間、道路の状態などが簡潔に記載されているだけだが、必要な情報はキチンと押さえられている。コース説明の冒頭には、それが経験者向けかそうでないかが明記されいる(「経験者」の定義も巻頭に載っている)ので、コースを選ぶ際に不安に思うようなこともないだろう。また、マップは縮尺や方向などをまったく考慮せずに直線のみで描かれ、ポイントの名前とポイント間の距離が記されただけのまったく簡略なもので、さすがにこの地図だけでドライブに出るのには少々無理があると思うが、これも巻頭にお勧めの地図が紹介されているなど、フォローされている。主要都市については宿泊施設も案内されているが数は少なく、電話番号と値段、設備などが簡単にコメントされているだけなので、あくまでのドライブだけのためのガイドブックと割り切って使った方がいいかもしれない。
紹介されているコースは、県都など主要都市間を結ぶ国道ルートはもちろんのこと、そこからはずれた山の中にある山岳少数民族の村を訪ねるコースや、同じ道を2度通らずに出発地に戻って来ることができる周回コースなど数が豊富で、北タイの地理をある程度知っている人なら、読んでいるだけでも楽しくなるだろう。
チェンマイのレンタルバイク事情やツーリングに出る時の注意事項などの一般的な情報はほとんど載っていないが、著者のデヴィット・アンコヴィッチ氏はインターネットのサイト(「リンク集」のコーナ参照)も持っており、そちらには本書にはないそうした情報も掲載されいるので、双方を合わせて使うとより色々なことがわかるだろう。
「郊外のスポット&ドライブコース」で紹介しているような、チェンマイ近郊のルートは載っていない(というか、そういうのはツーリングとは言わないのだろう)ので、どちらかというと、ある程度の長距離をバイクを使って旅したい人向けのガイドブックだ。
■CHIANG MAI & NORTHERN THAILAND
発行:Lonely Planet Publications
ISBN:1-74059-064-3
価格:17.99USD
欧米の旅行者におそらく最も多く利用されていて、また最近では日本語版も刊行されているLonely Planet(ロンリープラネット)が、2002年4月に“ChiangMai & Northern Thailand”を上梓した。
自分は、タイを本格的に旅行しはじめたころ、同社の“Thailand”を愛用していたのだが、それはこの本が単なる旅するためのガイドブックとしてだけでなく、タイの社会や文化を理解するための教科書としても十分使用に耐えるだけの非常に内容の濃いもので(当時は、ガイドブックを含め日本語で著されたタイ関係の書物はほとんどなかった)、読み物としてもとても面白かったからであった。そのタイランド編は、その後どんどん版を重ねて今ではとてもぶ厚いものになっているが、この“ChiangMai & Northern Thailand”も著者は同じジョー・カミングス氏で、それに負けるとも劣らぬ充実した内容の1冊に仕上がっていると言えるだろう。
本書は大きく分けて、タイ北部の歴史や経済、宗教などについて解説した“Facts About Northern Thailand”、ビザや通貨、食べ物など旅をする上でのポイントを記した“Facts About The Visitor”、チェンマイと海外各地の往復およびチェンマイとタイ北部地域内を移動するための交通手段を詳細に説明した“Getting There & Away“と“Getting Around”、そしてメインのコンテンツである各都市・地域のガイドで構成されている。“Facts About The Visitor”のコーナーでは、女性、シニア層や体が不自由な人、さらには同性愛の旅行者に向けての個別アドバイスまで載っているが、特に現地でかかる可能性のある病気や旅の最中に遭遇することが多い危険(客引きや強盗など)に関する情報は、リピートトラベラーが改めて読んでも役立つのではないだろうか。
各都市・地域ガイドは、チェンマイ市内、周辺部(チェンマイ郊外、ラムプーン県、ラムパーン県)、東部(チェンラーイ県、プレー県、ナーン県、パヤオ県)、南東部(ピッサヌローク県、スコータイ県、カンペンペート県、ペチャプーン県、ウタラディット県)、西部(ターク県、メーホンソーン県)に分類され、総ページ数はおよそ240ページにも及ぶ。しかも、日本の出版社が発行しているガイドブックとは異なり、写真が少なく文字は2段組なので、掲載されている情報の量は膨大だ。見どころや宿泊施設、レストランの案内以外にも、例えばチェンコーンのところでは“プラー・ブック(メコン大ナマズ)”、ラムパーンのページでは“タイの象”といった、その土地に関連する事象についてのコラムもあり、興味をそそられる。地図も、エリアガイドのコーナーの中だけで40枚近く用意されているほか、主要な地名や見どころにはタイ語が併記されているので、タイ人に道順などを聞く場合にも便利だろう。宿も、チェンマイは“Bugdet(経済的)”、“Mid-Range(中級)”、“Top End(高級)”と3つのレベルにランク分けされ70軒以上が紹介されている。
“Thailand”は日本語版が出ており、そちらでもチェンマイと北タイで180ページ近くが割かれているので、チェンマイとタイ北部に限らずタイ全土を広く旅したり、英語がまったく苦手、という旅行者にはそちらの方が使い勝手がよいと思われるが、ロンリープラネットのシリーズで使われている英語はそれほどむずかしいものではない(おそらく、英語を母国語としていない人も使えるようにとの配慮からではないだろうか)し、地域が絞られている分軽くて持ち運びにも便利なので、チェンマイとタイ北部だけを旅する人にはこちらの方をお勧めしたい。ただし、著者がアメリカ人で欧米からの旅行者を主要ターゲットにして書かれているので、レストラン紹介はタイ料理の店よりも西洋料理の店の数の方が多いと思われるなど、日本人の旅行スタイルとは少々フィットしないところがあったり、この本に紹介されている宿に行くとそこは白人旅行者でいっぱい、なんてことに遭遇することもある、といったデメリット(?)もあったりするのはいたしかたないのかもしれない(かわりに彼らがタイを旅行する時の価値基準がかいま見えたりして、それはそれで面白いが)。
旅のガイドブックそのものとしてはもちろんのこと、チェンマイおよびタイ北部の歴史や社会、文化理解を深めたいと思う人にとっても非常に利用価値が高いので、個人的にはぜひ一度目を通してほしい1冊だと思う。
タイならかなりの小都市までカバー、1,800軒以上がが揃っている!
■ART AND CULTURE LANNA
発行:Serendipity Designs Co.,LTD.
価格:無料
“Unseen Thailand”(タイ王国政府観光局のキャンペーン・キャッチ・フレーズ。旧Amazing Thailand)プロモーションツールのひとつとして発行された、主にエスニック雑貨の店舗を紹介した50ページ強のリーフレット。表紙には“北部タイにあるスタジオ、ショップやその他の素敵なスポットを紹介します”と日本語で書かれている。
内容は、大きく雑貨ショップガイド、スパの紹介、およびレストラン&料理教室案内に区分されており、それぞれのコーナーの巻頭には短い読みものが掲載されている。メインのコンテンツである雑貨ショップガイドは、サンカムペーン、ハーンドーン、ピン川沿い、市中心部、フワイケーオとエリア別に区分され、全部で40店舗が紹介されているほか、チェンラーイ、ラムプーンのお店も1店ずつ掲載されている。紹介されている店舗や扱っている商品の写真はどれも非常に洗練されており、自分は“チェンマイには、こんなにおしゃれな店がいっぱいあったんだ”と驚いてしまった。これだけの店が載っていれば、たいていの旅行者の雑貨に関するウォンツは、充足させることができるのではないだろうか。
スパのコーナーは、7店舗が掲載されている。この1〜2年、タイ全土は“スパ・ブーム”という様相を呈しており、ここチェンマイにも新しい店が次から次へとオープンしているが、まだそれらをまとめて紹介しているガイドブックは見あたらないので、そういった方面に関心のある旅行者にとっては、非常に有用であろう。なお、レストラン&料理教室のコーナーは2店舗しか載っておらず、ほとんど役に立たない。
何回か版を重ねているが、2003年7-9月号(ということは、年4回発行か?)から、店名と扱い品目には日本語も付記されるようになり、我々にとってはより一層使いやすくなった。巻末には店の所在地をプロットした市内とサンカムペーン、フワイケーオ通り、メーリム、ラムプーン、ハーンドーンの簡単な地図がついているほか、本文内の店舗の住所はタイ語表記もなされているので、トゥクトゥクなどで目的の店に向かう時などにも便利だろう。
本には、旅行代理店、TAT、タイ航空および海外のタイ政府輸出振興局のオフィスで入手できると書かれている。出版の形態からするとフリーペーパーということになるのかもしれないが、内容的にはガイドブックに近いと思われるので、このコーナーで取り上げることにした。アジアン雑貨をチェンマイで探そう、という人にとっては、おそらく今現在最も役に立つガイドブック、ということになるのではないだろうか。
国際電話といえば、やっぱりこの会社が真っ先に思い浮かびます
■WINDOWS OF CHIANG MAI 〜THE HIDDEN TREASURE〜
著者:Michael Map
ISBN:なし
価格:13THB
わずか20ページのコンパクトな英語のガイドブック。ISBNコードがなく発行元も記載されていないことから、自費出版ではないかと推測される。
筆者の趣味を反映しているのか、内容はチェンマイの歴史と堀の中にある寺院の紹介がほとんどだ。寺院は「Ancient City Tour(旧市街ツアー)」というタイトルでまとめられており、堀を取り囲む4つの門、4隅のコーナーの名前の由来などと合わせて、歴史的な背景を中心に結構詳しく解説されている。レストラン、ホテルなどの旅行情報がまったくないため、これ1冊でチェンマイのガイドブックとしての用は足りる、とは言えないと思うが、旧市街の寺院を中心に観光しようと考えている人にとっては十分満足できる内容だろう。
単色刷りのシンプルなつくりではあるが、歴史都市としてのチェンマイを愛する筆者の気持ちが伝わってくるようなリーフレットだ。
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現在、大幅にボリュームを増した第2版(?)が書店で販売されている。
世界最大のネットワークを持つ、子どもたちのための民間の国際援助団体(NGO)
■チェンマイの歩き方
発行:タイ国際航空・(株)ダイヤモンドビッグ社
非売品
≪2002年版≫
2002年版も構成は基本的に前年版と同じで、「アジアン雑貨の街」でのアイテム紹介、「チェンマイのご馳走」での料理紹介が“特集”と位置づけられており、続いて“The Areas”としてチャルンラート通り、ニマーンヘミン通り、ナイトバザールの3ヶ所が取り上げられている。前回、第4のエリアとして掲載されていたサンカムペーンは“ハンディクラフトの町サンカンペーン”(原文のまま。タイ語の綴りを見ると、サンカムペーンと書く方が正しいと思うのだが……)として独立した。さらに“市内の魅力スポット”、“郊外のお楽しみスポット”としてショップとレストランが紹介されているほか、“チェンマイを楽しむために知っておきたい便利情報”として、乗り物や両替、荷物の配送などのインフォメーションもある。ショップやレストラン、中に掲載されているグッズや料理の写真は、一部差し替えられているが、大部分は2001年版と同じである。
しかしながら、写真の美しさは相変わらずであるし、これだけの雑貨ショップを紹介している本はおそらくほかにないので、チェンマイで雑貨ショッピングを、と考えている人(特に女性)にとってはとても価値があるガイドブックだと思う。下の「マーケティング的視点からの考察」でも言及しているが、せっかくこれだけ質の高いものを作ったのだから、なるべく多くのチェンマイを訪れる旅行者が手に入れられるようにすべきではないだろうか。
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≪2001年版≫
タイ国際航空(TG)と、「地球の歩き方」編集室が共同制作した、チェンマイを訪れる旅行者向けのリーフレット(小冊子)。
サブタイトルに「タイの古都・チェンマイで洗練されたアジアン雑貨を探す」とあることからもわかる通り、メインはインテリアグッズのショッピングガイドで、それにレストラン紹介が若干……という構成になっている。インテリア雑貨の店はエリア別に紹介されており、従来から他媒体でも取り上げられているナイトバザールやサンカムペーンはもちろんのこと、ピン川左岸のチャルンラート通り沿いに並ぶ高級ショップや、最近注目の買物スポットとして話題にのぼることが増えてきたニマーンヘミン通りの店などが、きれいな地図・写真とともに紹介されている。取り上げられている店は、布・織物、陶磁器、木製品など幅広いカテゴリにわたっており、これ1冊あれば買いたいアイテムを扱っている店を最低1軒は見つけることができるだろう。
レストランのコーナーも、サンドイッチカフェから、カーオソーイの店まで幅広く紹介されている。中には、市内から車で30分以上かかり、「このガイドブックを使うような旅行者が、果たして行くことができるのか?」と首を傾げたくなるようなロケーションのレストランも載っているが、リピーターにとっては「へ〜、こんなところにも店が……」というような、新たな発見があるかもしれない。
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≪マーケティング的視点からの考察≫
個人的な推測なのだが、このリーフレットは、アジアン雑貨ショッピング旅行の目的地として人気が急速に高まっているベトナムに対抗し、最終的にはTG利用者(チェンマイへの旅行者)を増加させることを目的に、若い女性を想定ターゲットとして制作されたものであろう。そのため、紹介されている店も全体的に高級感、おしゃれ感の漂っているところが多く、まるで女性誌のようなビジュアルで埋めつくされている。
しかし、マーケティング戦略として考えた場合、タイがベトナムと同一軸で勝負するのが、果たして得策なのだろうか、という疑問を投げかけざるを得ない。なぜならベトナムには、タイにない強力なアドバンテージ、“フレンチテイスト”というものがあるからだ。日本における昨今のアジアン雑貨ブームは、ある意味“コロニアル(植民地風)”という、一ひねり加わった流行であるとも言えるわけで、その点ではフランスの香り漂う町並みとアイテムを揃えることが可能なベトナムに、チェンマイ(タイ)がまともにぶつかったら勝てるとは思えない。具体的にこれ、というのは直ちに思い浮かばないのだが、何か、もう少し違う切り口でもってターゲット・アプローチした方が、チェンマイ、ひいてはタイの差別化が図れ、最終的にはその優位性をアピールすることに結びついていくような気がする。「地球の歩き方」発行元グループの一社であるダイヤモンド社の「ハーバード・ビジネス・レビュー」にも“差別性はブランドの独自性を表すものであり、消費者からの支持を得るための基礎となる”<注>とある通り、競合との差別化はブランディングの最も根幹を成すものであり、ここができていない限り、その後のすべてのブランド構築への投資と企業活動は、効率が悪くなってしまう可能性が高くなるのだから。
また、写真は2001年度版だが、タイ航空のホームページを見ると、すでに2002年度版が発行されているようだ。しかし、配布は「チェンマイ行きのTG・PEX運賃チケットをご購入、または下記(省略……引用者注)の旅行会社主催のチェンマイ行きツアーにお申し込みの方に、もれなくプレゼントいたします。」となっており、チェンマイを訪れる人の誰もが簡単に手に入れることができる、というシステムにはなっていないのが残念。
内容的には大変充実しており、チェンマイに行こうという旅行者、とりわけアジアン雑貨ファンの女性にとってはとても有用なリーフレットだと思うので、希望者には、送料などを実費負担してくれれば配布する、というような仕組みにした方が、チェンマイの観光産業育成の裾野を広げる効果は高まるのではないだろうか。より多くの部数を発行すれば、1部あたりの制作・印刷コストは下がるので、送付コストさえ自己負担にすれば、潜在顧客層に対するメッセージのリーチ(到達)・コストは格段に改善されるはず(発送にかかる人件費は別)だからだ。
もっとも、「TG利用客を増やす」という本来の目的(?)を考えると、昔の全日空のように路線を独占していて、「北海道に行こう!」というキャンペーンをやって旅行者を増やせば自動的に搭乗客も増える、という環境にあるのならともかく、日本・東南アジア間でもっとも過酷とも思えるバンコク線の競争環境を考えると、こうしたツールではなく、やはり本業(フライト・オペレーションや機内サービス)の魅力をアピールできるプロモーション展開を考えることがマーケティング的には王道なのだろう。しかし、実はそれが一番むずかしいことなのだが……。
≪注≫ダイヤモンド社「ハーバード・ビジネス・レビュー」2002年3月号、P59
管理人も、チェンマイだけでなく海外旅行の時に利用しています!
マップ
■GOLDEN TRIANGLE THE LOOP
発行:The Golden Triangle Rider Ltd Part.
ISBN:978-974-16-4454-4
このコーナーでも紹介している、タイ北部をバイクで旅する人のためのガイドブック“A Motorcycle Guide To The Golden Triangle”の著者であるDavid Unkovich氏が設立したと思われる会社が発行しているマップ。
ということで、バイクを使って旅をする人をターゲットに、チェンマイを基点にゴールデン・トライアングル方面に絞って広域マップと地域内の主要都市の地図を掲載している。
ゴールデン・トライアングル周遊のためのマップなので、広域図もかなり思い切ったレイアウトだ。チェンマイは地図の一番左下に置かれ、西はファーンへと通じる国道107号線沿いまで、南はサーラピ〜ハーンドーンまでしか載っていない。逆に北から西にかけてはチェンマイ県、チェンラーイ県、パヤオ県が接するビルマ(ミャンマー)とラオス国境をほぼカバーしきっている。道路は、主要国道のほか、ツーリングに有用と思われる主に国道と国道をつなぐ道路を記載していて、途中途中の村もポイントになりそうな場所を重点的にプロットしてあり、非常に見やすい。4色カラーで地形もとてもきれいに表現されており、「ああ、ここから先はかなりの山道なのだな」などと、先の道がどうなっているのかを容易に想像できるだろう。さらに、6つの主要国道については、標高図(マラソンや自転車レースのテレビ中継で使われるような、道路の高低差を表現したもの)までついている親切ぶりだ。
一方裏面は、下に記しているゴールデン・トライアングル・エリアの主要な街の地図が出ているが、表面の広域マップと比較すると非常にシンプルで、寺院などの観光スポットも載ってはいるが、主に宿泊施設とレストラン、銀行が目立っており、バイクで立ち寄った際の宿と食事場所の確保のために重点が置かれているようで、これだけを使って街の中を観光するのは少々辛いだろう。
バイクに乗る人、とターゲットが非常に明確に絞り込まれているため、ある意味割り切ったつくりになっているので、人によってその利用価値は大きく異なるだろうが、もしチェンマイを基点にゴールデン・トライアングル方面を重点的に旅行するのであれば、ガイドブックはロンリー・プラネットの“Chiang Mai&Northern Thailand”あるいは日本語版の“タイ”の北タイ部分を切り取って、地図はこれを使えば、かなり内容の濃い情報が得られるのではないだろうかと思う。
≪スペック≫
*地図総点数……10点
*地図内容……ゴールデントライアングル周遊用広域、チェンコーン、パヤオ、チェンセーン、ファーン、メーサロン、メーサーイ、ソプルアック(ゴールデン・トライアングル)、チェンラーイ、タートーン
*その他の内容……主要国道の標高図(6点)、広告(バイク関係中心)
*タイ語表記……なし
管理人もしばしば利用しています。チェンマイ空港で受け渡し
■MAP Of CHIANG MAI
発行:PN Map Center
ISBN:978-974-7745-92-4
価格:90B
“バイリンガル タイ語−英語”とタイトル下に銘打っている通り、通り名、観光スポット名、山や湖の名前などすべてがタイ語と英語で表記されているマップだ。
Map Of Chiang Maiとなっているが、実際には、スーパーハイウェイの内側のチェンマイ市内中心部、第3環状道路のやや外側までが載っているチェンマイ市内広域、チェンマイ〜メーリム〜サムーン〜ハーンドーン手前までのドーイステープ山系周辺(国道1096&1269号線)をカバーしたもの、さらに全面(66cm*99cm)を使い、北はメーサーイ、西はメーホンソーン、南はサワンカローク、東はパヤオまでを収録した北部広域マップの4つの地図が掲載されている。
旅行者の使用頻度が一番高いと思われるチェンマイ市内中心部の地図は、かなり細かなソイ(小道)まで記載され、ホテル、寺院、役所、銀行、ガソリンスタンド、タラート、学校などがシンボルマークを使って主にプロットされている。銀行やガソリンスタンドはその会社の看板の絵だけで表現しているので、タイの各銀行のマークを知らなければ、それが銀行だとはわからないのではないだろうか。また、学校も旅行者にとってはあまり関係のないものなので、ソンテオやトゥクトゥクなどで途中の場所を確認する時以外にはあまり使うことはないと思われる。
チェンマイ市街マップは、主要道路しか乗っておらず、市内地図同様役所やガソリンスタンド、ホテル、寺院などがプロットされているが、主要道路から外れたところにある寺院は、そこまでの道がまったく記載されていない場所にポツンとシンボルマークが出ているので、この地図だけでたどり着くのはなかなか困難(実際には主要道路沿いに寺院の案内看板が出ていることが多いが、英語表記しているところは少なくタイ語が読めなければ寺院名がわからないだろう)なのではないだろうか。
この地図で最もよくできていると思うのは、タイトルのチェンマイよりも全面を使った北部広域マップだ。色使いが大変きれいで、標高の違いを100m単位で何と25色ものグラデーションを使って忠実に表現している。ここまで細かな地図は、ほかにはないのではないだろうか。主要国道沿いのかなり小さな街までタイ語と英語でプロットされており、ガソリンスタンドも載っているので、レンタカーを借りてこうした地方部をドライブする人にとっては特に便利だろう。
この地図の最大の特徴であるタイ語−英語併記というのが裏目に出て、チェンマイ市内地図などは文字がかなりゴチャゴチャと記載されているので少々見にくいところはあるものの、トゥクトゥクやソンテオの運転手には行きたいところのタイ語を指し示せば一目で理解してもらえるので、タイ語ができない旅行者にとっては大変便利な地図だと思う。
この地図はシリーズものになっており、その説明やこの地図の表紙などを見ると、主なターゲットは外国人旅行者ではなくタイ人旅行者のようだ。そうすると、役所が多くプロットされていたり、銀行がシンボルマークだけで表現されているのも納得がいく。また、主要観光スポットのインデックスもタイトルは“Interesting Place Index”と書かれているが、中はすべてタイ語だけになっており、タイ語が読めなければまったく使い物にならない。
印刷が大変きれいで、特に北部広域マップは、その地形がとてもよく表現されており、バスなどに乗って移動する時などは、今どんな場所を走っているのか理解するのに大変便利だ。
個人的には、チェンマイだけを旅行するならほかにもっといい地図がたくさんあるが、北部各都市を旅する人が全体像をつかむための広域マップとしてならとてもよい出来だと思う。
≪スペック≫
*地図総点数……4点
*地図内容……チェンマイ市内中心部、チェンマイ市街、ドーイステープ山系周辺、北部広域
*タイ語表記……あり
■ペーンティープーミプラテート
発行:タイ国軍最高司令部・軍用地図部
ISBN:なし
価格:95B
タイ国軍最高司令部の軍用地図部(日本の国土地理院に相当するのか?)が発行する、タイ全土を網羅した5万分の1の地図。
広げると、縦75cm*横60cmほどの1枚のサイズになっており、4色刷りで等高線が詳細に記されたマップが現れる。
道路は朱色で、川や運河・池などは水色でで記され、かなり細かな道路や池までがプロットされている。前者は主要国道については号線の数字が記されているだけで、一般道については通りの名前はほとんど書かれていない。そのかわり、山間部のかなり細かい道までほぼ完全に網羅されているので、バイクに乗る人には非常に有用だろう。また、川などについてもかなりマイナーなものにまで名前が記されており、“へ〜、こんなところに川なんてあったっけ?”というような新しい発見もあって楽しい。また、集落や村については、おそらく役所に登録されているものについてはおそらくすべてが載せられているのではないかと思われるくらい細かく記載されている。
凡例が地図の左下に出ているのだが、それがまた大変細かい。特に土地の用途については、森林、雑木林、竹林、水田、ニッパ椰子など10種類以上に分かれているほか、宗教施設も寺院付き僧院、寺院なしの僧院、ストゥーパ(仏塔)、教会、中国寺院、モスク……というように細かく分類、プロットされている。
しかし、いかんせん縮尺が1/5万で、チェンマイ市内中心部にあるお堀の一辺が3cm程度という小ささなので、寺院の名前などはほとんど載っていないどころか、お堀の中などは寺院のマークだらけで何が何だかわからなくなってしまっている。逆に言えば、そのサイズなので、例えば“チャンワット(県)・チェンマイ”(直訳するとチェンマイ県だが、実際にはチェンマイ市内中心部のことを指している)というバージョンを見ると、東は市内中心部から西はサムーンのすぐ手前、北はメーリムの先10kmから南はチェンマイ空港までをカバーしており、俯瞰でチェンマイという街とその周囲の地形や村落の広がり、土地がどのように利用されているのか、といったことがよくわかり、当地を新たな視点で眺めることができる、という提供価値は他の地図にはないものだ、ということもできるだろう。
それぞれの地図には収められているエリアがタイトルとしてついているのだが、たとえば先ほどのチャンワット(県)・チェンマイ、あるいはチャンワット・ラムプーンという一見広大なエリアをイメージさせるものもあれば、アンパー(郡)・サンサーイ、アンパー・メーテーンというような中規模のエリア、さらにはバーン(村)・フワイケーオ、バーン・ドークチャイというように比較的狭いエリアの名前がついたものもあり、統一した基準がないようで、土地勘がない、あるいは郡の名称などを知らない人は、自分に必要な地図を見つけだすことが少し大変かもしれない。が、それぞれには4746T、4846V、4747U……というようにナンバリングが付されており、地図の右下にはその地図が隣接する地図のNO.が記されたマトリックス図のようなものが出ているので、1枚でカバーできない時にはそれを見てナンバーから自分の必要なものを探すといいだろう。しかし、自分はいまだにスリウォン・ブックセンターなどの大型書店でも必要なものをすべて揃えることができておらず、歯抜け状態のままなのだが……。
この地図の作られている目的が、基本的にはおそらく軍事用であり、観光用ではないので、このコーナーで紹介しているほかのマップとはまったくコンセプトがそのものが違い、それがクリエイティブにも明確に現われている。
観光用ではないがゆえに、旅行者にぜひお勧め、というわけにはいかないが、長期滞在者やチェンマイの地理的な特性を知りたい、というような人にはいいかもしれない。村落や山などの名称は英語も併記されているので、タイ語が読めない人でもある程度使いこなすことは可能だ。
≪スペック≫
*地図総点数……1点
*地図内容……各NOにより異なる
*タイ語表記……あり
■CHIANG MAI BIG MAP
発行:Hobo Maps
ISBN:0-9678586-1-5
価格:150B
書店でこの地図を初めて見かけて中身を開いた時、正直ぶったまげてしまった。
1m*70cmほどの大判サイズのペラ1枚の紙に、たった2枚のマップが印刷されているだけなのだが、その内容がすごい。というか、すごすぎる。
片面には、横位置でスーパーハイウェイの内側(西はチェンマイ大学、動物園付近までがカバーされいる)、もう片面には縦位置で北はメージョー大学〜フワイトゥンタオ貯水池、南は第2環状道路(国道121号線)、西はチェンマイ大学奥のドーイステープ中腹、東も第2環状道路〜サーンサーイの街の奥までをカバーした広域地図が載っているのだが、どちらも、ものすごく細かなソイ(小道)までがほぼ完璧にカバーされ、道路名はもちろんソイのナンバーも付記されている。
さらに、どちらの地図にも、ホテルやゲストハウス、みやげもの店、レストランはもちろんのこと、ワット(寺院)や学校、自動車ディーラーや一般商店などおよそ目に付くものはすべてプロットしたのではないかと思えるくらい、膨大な量のスポットが記されていて、あまりに詳細すぎて、特に広域マップのほうはルーペがないと読めないほどだ。
タイトルなどどこにもそれらしいことは書かれていないが、おそらくこの地図はサイクリスト、もしくはバイクを持つ人向けに作られたものなのではないだろうか。というのは、どちらの地図にも、サイクリング向けの道路には自転車の絵がつけられ、“nice
cycling but no shade”(よいサイクリング道路だが日陰がない)、“serene bicycling”(穏やかな自転車道)というようなコメントが添えられているだけでなく、市内に山のようにあるバイク修理店(自動車修理工場とは分けられている)までがプロットされているからだ。自分もチェンマイ市内や郊外をあてもなくバイクで走ることが好きなので、これまで普通の旅行者がまず行かないようなところにまで入り込んでドライブしてきたつもりだったのだが、この地図を見て“まだまだ知らない道やエリアがたくさんあるんだなあ……”ということを改めて実感させられた。
おそらくこの地図を作った人は、チェンマイを徹底的に自転車かバイクで走ったのだろう。そうでなければ、これだけ詳細な情報を盛り込めないと思う。作者のその情熱と執念にも似た思いに敬意を表したい。
あまりに膨大で詳細な情報が載せられているため、初チェンマイの人やあまりチェンマイに詳しくない旅行者にはかえって使いにくいかもしれない。そういった旅行者には同じシリーズで、お堀の内部〜ピン川までにフォーカスした「Central Chiang Mai」(後日紹介予定)があるのでそちらをお勧めしたいが、頻繁にチェンマイを訪れる自分のようなリピート・トラベラーやロングステイなどで現地に長期間いるような方には、ぜひ持っていてほしいマップだ。150Bという価格は、超お買い得だと思う。
なお、発行元ではほかに同シリーズでチェンコーンやノーンカーイ、ラオスのルアンプラバーンなどの地図も発売している。このChiang Mai Big Mapをはじめ、それらの地図の一部は、ここで確認することができる。
≪スペック≫
*地図総点数……2点
*地図内容……チェンマイ市内中心部、チェンマイ市内広域
*タイ語表記……なし
Yahoo!Photosやキヤノンイメージゲートウェイの公式パートナーにも選ばれています
■IDEAL MAP CHIANGMAI
発行:PSP Publishing
ISBN:974-92243-1-0
価格:89THB/2.50USD
バンコクに本社のある出版社の発行。タイトルの下に“Your Personal Compact Guide”というキャッチコピーがつけられていることからもわかる通り、地図というよりも地図の体裁を取ったミニガイドブックと呼んだほうがふさわしいかもしれない。単純な面積比で見れば、地図よりもガイドとしての文字のスペースのほうが明らかに多い。
地図はチェンマイ県全体、ドーイインタノン、チェンマイ市内、ドーイステープ山系を中心とした郊外の4点が掲載されている。いずれの地図も非常に簡略化された内容で、道路についてはごく主要なものしか記されていないので、市内地図などは実際にこれで歩いたりしようとしたら、ほとんど用をなさないであろう。そのかわり、寺院やショッピングスポットなどはきれいな色のシンボルイラストを上手に使ってプロットしているので、とても見やすくなっている。特にドーイインタノン地域の地図は、ここだけをピックアップして掲載しているマップを見たことがないので、このタイ最高峰に行ってみたいと考えている人には役立つことだろう。
一方ガイドのほうは、チェンマイ県全体、ドーイインタノン、市内の3つのエリアについてそれぞれ10ヶ所のスポットを取り上げ、写真とともに簡単な解説をつけている。ほかにも主要ホテルやレストラン、ショッピングエリアなどのリスト、県内の地方に向かうバスの乗り場と料金などが掲載されている。リストにあがっているホテルは番号が振られ、電話番号、一おおまかな予算(一部のみ)が記載されており、地図上にもプロットされている。
ガイドで取り上げられている10ヶ所の観光スポットは、どのような基準で選ばれているのか定かではないが、市内ではワットプラタートドーイステープ、チェンマイ動物園、ワットチェットヨート、ワットスワンドーク、ワットプラシン、ワットチェディルアン、チェンマイアート&カルチュラルホール、ワットチェンマン、ワローロット市場、ターペー門&チェーンスリプーム(お堀の北東角の城壁)となっている。果たして、これが誰もが納得できるトップ10アトラクションかどうかは、人それぞれ好みや興味の違いがあるので何とも言えないが、それは分厚いガイドブックでも同じことなので、ひとつの意見として参考にする、という使い方がやはり正しいのだろう。チェンマイ県内のトップ10アトラクションについては、国立公園やチェンダーオ洞窟など、自然系のスポットが多くピックアップされているようだ。ドーイインタノンもここだけ独立して10ヶ所が紹介されているが、ロンリープラネットなど、日本のものとは比較にならないくらい情報の量・質ともに充実しているガイドブックでもここまで詳細には取り上げていない。もしかすると、筆者はドーイインタノンがとても気に入っているのかもしれない。
下で紹介している「MAP'N'GUIDE CHIANGMAI」でも書いているが、地図の体裁を取りながらそこにガイドブックとしての機能を盛り込む、という考え方(コンセプト)は割と容易に思いつくし、それ自体は間違ってもいないと思う。コンパクトな冊子で、地図とガイドブック双方として十分活用できるだけの情報内容が伴うのであれば、旅行者にとっては非常に便利であることは確かだからだ。しかし、実際に上梓されているこのコンセプトに取り組んだ(と思われる)出版物を見てみると、どれもがどっちつかずの中途半端なものになってしまっていて、使い手からすると満足するにはほど遠い内容であるように感じられる。このマップも、グループツアーでチェンマイに来て1日だけフリータイムがある、というような旅行者にとっては用が足りるかもしれないし、また、重点的に取り上げられているドーイインタノンに行く計画のある人は入手しておくといいかと思うが、やはり基本的には地図は地図、ガイドブックはガイドブックでそれぞれ別に持ち併用するほうが、より充実した旅ができるのではないだろうか。
≪スペック≫
*地図総点数……4点
*地図内容……チェンマイ県全体(主要国道&観光スポット)、ドーイインタノン、チェンマイ市街、チェンマイ郊外(メーリム〜サムーン〜ハーンドン&ドーイステープ)
*その他の内容……チェンマイ県、ドーイインタノン、市内のトップ10観光スポット、ホテル&レストランリスト、交通機関案内、ショッピングスポット紹介など
*タイ語表記……なし
成田空港の敷地内にある、ただひとつのペットホテル
■CHIANGMAI MAP'N'GUIDE
発行:Groovy Map Co.,Ltd.
ISBN:974-525-032-5
価格:150THB
クルンテープ(バンコク)に本社を持つ会社が発行している。体裁は折りたたみ式の一般的なマップのようになっているが、タイトルの通り地図とガイドを兼ねる、というコンセプトで制作されており、大きく開くと片面はチェンマイ市街マップ、反対面は文字中心のガイドブックという作りになっている。素材は厚手のコート紙で、耐久性は高そうだ。
市内マップは、西はチェンマイ大学、東はチェンマイ駅の先、北は市営競技場の先、南はマヒドン通りの少し北までがカバーされている。4色カラーでたいへん見やすいが、道路は主要なものだけが掲載されており、ソイ(小道)はほとんど省略されてしまっているので、徒歩での街の探索用としては少々辛いだろう。ホテルや寺院、病院、郵便局、ガソリンスタンドなどは比較的詳細にプロットされているほか、ターペー通りなど観光スポットとなる通りやエリアなどには吹き出しで簡単な説明が併記されているので、ホテルのレストランで朝食を取りながら、“さあ、今日はどこに行こうか”などと考える時には、重たいガイドブックを持っていかずにこれを持って行けばいいというような利点もある。また、“Old
City Bike Tour”として、自転車でお堀に沿って旧市街を観光するためのルート案内が出ており、貸し自転車を使って市内観光をしようと考えている人には役立つかもしれない(個人的にはあまり自転車で市内を走るのはお勧めしないが)。
一方ガイドブックのほうだが、正直言ってこのスペースでレストランやショッピングスポットから大使館・航空会社の所在地情報まで盛り込むというのは少々欲張りすぎではないだろうか。レストランの項では30軒ほどがごく簡単な説明文とともに紹介されている(マップにもこれらの店は位置がプロットされている)が、この情報だけで今晩どこに夕食を食べに行くかを決めるのはなかなか難しいだろう。同様に、そのほかの情報も量・質ともに中途半端という感は否めない。
思うに、このマップのコンセプトであると推測される“地図(の体裁……サイズ・スペース)にガイドブックに兼ねさせる”ということ自体にそもそもかなり無理があるのではにだろうか。人によって地図やガイドブックに対するニーズ、ウォンツは異なるだろうが、地図として使うにしても、ガイドとしてとして使うにしても“これ一冊で十分用が足りる内容だ”ということはできず、旅先ではとにかく持ち物を軽くしたいというのが最優先である人ならともかく、やはりガイドブックと地図はそれぞれ専門のものを持ち歩いたほうが、より充実した旅を送ることができるのではないだろうか。
≪スペック≫
*地図総点数……2点
*地図内容……チェンマイ市内、チェンマイおよび周辺県主要国
*その他の内容……レストラン紹介、バー&パブ紹介、ショッピングスポット紹介、一般旅行情報(航空会社、レンタカーショップ、各国大使館の所在地、電話番号など)、スポーツ施設情報、料理学校情報など
*タイ語表記……チェンマイ市内地図のみあり
チェンマイの旅は歩くことが多いので、靴はいいものを選びましょう!
■GLOBETROTTER CHIANG MAI AND NORTHERN THAILAND
発行:New Holland Publishing
ISBN:1-85368-885-166
価格:8.95USD
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アメリカの会社が発行している地図で、タイ北部全体および北タイ主要都市のマップを掲載している。
カバーにはかなり厚目の紙が使用されており少々ゴツい印象を受けるが、長く旅行する時などには折れ曲がったりしにくいのでいいのかもしれない。地図は全部広げると、縦70cm・横90cmくらいとかなりの大きさがある。片面に北タイ全体図とチェンマイの広域マップ、もう片面にそのほかの地図(下記スペック参照)が掲載されている。
チェンマイ市内の地図はスーパーハイウェイの内側をカバーしているが、道路は主要なものしか載っておらず、一人で路地などをブラブラ歩いてみたい、などという旅行者には物足りないレベルだが、寺院や市場などの見どころは数多くプロットされている。地図に使われてる色数も少ないが、それでいてすっきりと見やすいのは、色の選び方が上手だからだろう。
タイ北部の地方都市も下記のようにかなりの数がカバーされているが、チェンマイの地図と同様に内容はシンプルなもので、これだけを持って旅行するには正直少々物足りないと思われる。タイ北部全体マップもほぼ同じような作りになっているが、主な街や観光スポットなどは記載されているし、街と街の間の距離も載っているので、都市間の移動という程度で使うのであれば十分であろう。
地図以外の観光ガイドなどは、紹介されているスポットも数える程度で説明の内容量もわずかなので、これだけでそれらを見て回るのはちょっと辛いと思う。
タイトルの通り、チェンマイとタイ北部をカバーした地図であることは間違いないのであるが、チェンマイだけを旅行するのであればチェンマイだけが詳しく載っている地図のほうが有用だし、北タイの各都市を回りたいのであればほかにいくつも同じような地図が出ているので見比べてみて自分の気に入ったものを買うようにしたらよいだろう。
正直言って、この地図を強力に推薦する“コレッ!”っていう強みが見つけられなかったが、かといって「これは使わないほうがいいよ」っていうような欠点があるわけでもない。何とも評価の難しい地図である、ということは言えるかもしれないが(笑)
≪スペック≫
*地図総点数……11点
*地図内容……チェンマイ(市内・周辺)、チェンラーイ、メーホンソーン、ラムプーン、ラムパーン、プレー、ナーン、パヤオ、タイ北部、ゴールデントライアングル
*その他の内容……インデックス、主要都市間距離一覧表、祭りカレンダー、チェンマイおよび周辺観光ガイド(見どころなど)
*タイ語表記……なし
地方から国内線を利用してタイに出かける方は必見!
■CHIANGMAI-NORTHERN THAILAND
発行:Periplus Editions
ISBN:962-593-573-8
価格:979JPY
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シンガポールの出版社が発行する“Travel Maps”シリーズの1冊で、タイはほかにバンコク、コサムイ、プーケットがある。厚手の紙のカバー(表紙)がつけられている4色刷りのきれいな見やすい地図で、メインのチェンマイは縮尺1/20,000。東・北・西はスーパーハイウエイのやや外側、南は国道1141号線(オームムアン通り)までがカバーされている。地図には特に寺院が多くプロットされており、主要な寺院とナイトバザール、タラート(市場)など主要な観光スポットには番号がつけられ説明が別スペースに添えられているので、簡単なガイドブックとしても使えるようになっている。道路については細かいソイ(小道)までは載っていないようだが、旅行者が使う分には十分実用に耐えられるのではないだろうか。また、チェンマイについてはもうひとつ盆地の1/150,000の地図もあり、こちらでは北はメーリム、西から南にかけてはサムーン、チョムトーン、東はサンカムペーン、ドーイサケットまでがカバーされている。小さな村や寺院なども数多く記載されているので郊外のドライブにも使えると思うが、ヴィアン・クムカームやヴィアン・ターガーンなどの遺跡は紹介されておらず、個人的には少々不満が残る。チェンマイ以外にも「スペック」に記載している各種地図があり、これらの街についてはチェンマイ同様簡単な観光スポットの解説もある。
正直言って、これといった特筆すべき優れたところもないが、かといって決定的な不満点も見つからず、そういった意味では大方の旅行者にとって利用できる地図と言うことができるのかもしれない。チェンマイだけを深く旅行するのには少々物足りないかもしれないが、記載されている北タイの街を包括的に旅して回るための地図、ということであれば大きな問題はないだろう。
≪スペック≫
*地図総点数……6点
*地図内容……チェンマイ(市内・周辺)、チェンラーイ、メーホンソーン、タイ北部、ゴールデントライアングル
*その他の内容……インデックス、観光スポット紹介、旅行インフォメーション
*タイ語表記……なし
管理人も、チェンマイをはじめとする各地に出かけるとき持参しています!
■NORTHERN THAILAND HIGHWAY MAP
発行:Books Athens
ISBN:9-789742-422
価格:100THB
タイトルから、北タイのハイウエイ(国道)路線図がメインかと思いきや、それは2/3面だけで、片面はチェンマイ市内の地図が占めている。市内地図には、主要な通りだけで細かなソイ(小道)は記載されておらず、ランドマークも寺院、病院、役所、市場程度でそれほど多くはないが、すべてにタイ語の表記がなされている。タイ人は地図を読めない人が多いので、タイ語表記があるかないかは地図を選ぶ時の重要なポイントになるのだが、その点ではトゥクトゥクなどに自分の行きたいところを示したり、道に迷って人にたずねたりする時には役に立つと思う。チェンラーイ、ラムパーンの地図も、チェンマイ市内と同じような作りになっている。
一方、北タイのハイウエイ路線図の方は、東はルーイやチャイヤプーム、南はナコンサワンまでの広大な地域をカバーしており、道は、舗装された国道・舗装された県道・単なる舗装道に色分けされてすべてに号線が記されている。また、チェンマイの市内地図と同様に、街の名前にはすべてタイ語が併記されている(一部の街はタイ語表記のみ)ので、バスターミナルなどでも役に立つことだろう。また、地方にある観光スポットもプロットされており、ガイドブックには載っていないようなところを気ままに訪れてみたい、というような旅人は興味をそそられるかもしれない。
緻密に作られている、というカンジではないため、必ずしもベストとは言えないと思うが、サブユースとして持つなら十分使える地図だと思う。
≪スペック≫
*地図総点数……5点
*地図内容……チェンマイ、チェンラーイ、ラムパーン、タイ北部、タイ全土
*タイ語表記……あり
大手旅行会社ならではの豊富な品揃え
■THAILAND NORTH ROAD MAP
発行:Berndtson&Berndtson
ISBN:3-928855-12-3
価格:149THB(ラミネート版)
ドイツの会社が発行しているタイ北部の総合マップ。チェンマイ以外の主要都市もカバーしているので、これひとつあればこの地域を旅行するには十分だろう。紙質がよく、また印刷も色使いがとてもきれいなので、大変見やすくなっている。北部全体図では、山並みなどの地形も忠実に表現されており、バスでの移動の時などはこの地図を見ながら外の景色をながめたりしても楽しいのではないだろうか。チェンマイ市内の地図は、細かなソイもかなり正確に記載されており、信頼できる。また、寺院と宿泊施設の記載が特に多く、ゲストハウスも大きなところなら紹介されている。ただ、道路の一方通行の表示が一部のみになってしまっているのが残念。
折り目が切り離されラミネート加工されたタイプと何も加工されていないプレーンタイプの2種類が販売されており、前者は折り目が破れたり見にくくなったりすることがないだけでなく、雨が降った時にも濡れることを気にせず広げられる。旅行者のニーズをよくわかった、いいアイディアだと思う。
≪スペック≫
*地図総点数……6点
*地図内容……チェンマイ(市内・周辺)、チェンラーイ、メーホンソーン、タイ北部、ゴールデントライアングル
*その他の内容……インデックス、タイ北部概要
*タイ語表記……なし
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![タイ北部の街、チェンマイ専門の情報サイト[サワディーチャオ チェンマイ(Sawadeechao ChiangMai)]](../img_c/header.gif)

















